SP SAMPLERS & THE SOUND OF
LO-FI HIP-HOP
#404DAY
SP-404生誕20周年
人々の心を掴んで離さないLo-Fi Hip Hopサウンド。ウォームでファジーなビートと、グリッチなアレンジ、ジャジーさをブレンドしたこのジャンルは、2000年代半ばからゆっくりと、しかし着実に人気を集めていきました。
全ての音楽ジャンルには、その誕生にかかわる人、場所、機材が織りなすストーリーがあります。
日本で生まれたこの小さな箱型の製品が、いかにして世界を席巻していったのか?
そのストーリーを読み解いていきましょう。
404Dayはイベントで盛り上がろう
SP-404が生まれてから20周年を迎えました。この特別な404Dayを記念して世界各地でイベントが開催されます。このお祝いはSP-404をともに育て盛り上げてくれた各都市、たとえば東京、大阪、熊本、横浜、メルボルン、ムンバイ、ローマ、ベルリン、ロンドン、サンパウロ、アトランタ、デトロイト、フィラデルフィア、ボストン、ポートランド、サクラメントなど、5大陸にもわたって行われます。
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ローランド・エンジニアリング:SP-404の過去、現在、そして未来
オリジナルのSP-404設計者である山田謙治氏と現在のプロジェクト・リーダーである白土健生氏が、そのコンセプトや幅広く支持される理由を語ります。
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ローファイ・エデュケーション:The SP-404 in the Classroom
バークリーにSP-404の授業が設けられた経緯を、David Bellow(Lightfoot)とMichele Darlingが紹介します。
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新しい時代の始まり
世界中で愛されるポータブル・サンプラーが、DJ/ビート・カルチャーで最も人気のあるツールと連携を果たし、さらなる進化を遂げました。SP-404MKII Ver.5.0以降では、Serato DJ Lite、Serato DJ Pro、Serato Studioにネイティブ対応し、プリマッピング済みのSeratoコントローラーとしても利用可能になります。DJセット、ビートメイキングや楽曲制作に新たな道を切り拓きます。
*Serato DJ Proとの接続にはSeratoからの有料アップグレードが必要です
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PART 1
THE ORIGIN
日本、1990年代中頃
90年代中頃、音楽シーンには多くの変化が訪れていました。人々はクラブやフェスに群がり、DJカルチャーが台頭。以前に比べるとツールも安価になりはじめたことから、より多くの人々が音楽制作の世界に足を踏み入れはじめた時期でした。ここから現在のカルチャーを形成する礎が築かれていったのです。同時に、未来のミュージシャン達は、自分たちの新しい音楽を制作するための、新しいクリエイティブ・ツールを模索していました。
FLASHBACK
90年代中頃の音楽制作
90年代半ばの音楽は、全て大きなスタジオが関わるものでした。当時のコンピューターはマルチ・チャンネルでサンプリングされたオーディオを処理するのに十分な能力がなく、スタジオにおけるハードウェア/シーケンサー/エフェクト/マスタリングの組み合わせが最高のものであるというのが常識でした。つまり、何か楽曲を制作するためには多くの機材が必要であり、さらにそれら全てがどのように機能するかを理解している必要があったのです。
MEMORY CHIPS
進化の価値
サンプリングされたオーディオを使う音楽制作を試みたいミュージシャンはたくさんいましたが、当時はまだメモリー・チップが非常に高価だったため、それらを購入することができる音楽プロデューサーは限られていました。それは同時に、人々のクリエイティビティを十分に発揮させるために、シンプルで手頃なサンプラーが本当に必要とされていることを意味しました。
MS-1 / 1995
先駆者
1995年、Rolandは手頃な価格の「フレーズ」サンプラーとしてMS-1を発売しました。これはドラムやボーカルなどのスタティックなサンプルをトリガーすることはできましたが、高価なラック型のサンプラーのようにベース・ノートをサンプリングしてキーボードで再生することはできませんでした。エフェクト非搭載ではありますが、8つのトリガーパッドのMS-1は、ベーシックなシーケンサー機能を備えており、デバイスに直接オーディオ録音して音楽制作を開始することができました。
PART 2
THE TOOLS
DJ時代の幕開け...1998年以降
MS-1の販売が終了するころ、DJシーンは本格的な進化の過程にいました。2つのターンテーブルとミキサーのスタイルが一般的となったDJシーンのなかには自分のパフォーマンスに、よりクリエイティブなエッジを加える方法がないか考えるDJが着実に増えていました。そこに必要とされていたのが低価格のサンプラーでした。
PART 3
THE MUSIC
2000年代中頃、USA
何千ものSPサンプラーが流通していた当時、プロデューサーやビートメーカーはマシンの機能を探求し、直面していた制限に対するクリエイティブな回避策を見つけ始めました。そして2000年代半ばに新たな音楽ジャンルが形成され始めることになります。その一部は制作時に使用された機材を足掛かりに形作られていくのです。ここにいくつかのハイライトを見ていきます...
MADLIB & MF DOOM
MADVILLAINY
SP-303サンプラーの初期に登場したMADVILLAINYは、将来のスーパースターであるMadlibと故MF Doomによるコラボレーションでした。2004年にリリースされたこのアルバムは「less is more」の制作倫理の下に作られました。トラックの多くはMadlibがブラジルへの旅行中にSP-303やターンテーブル、アナログ・レコードの山、テープ・デッキを使用して作成されたものです。
JNEIRO JAREL
GET YUH OWN
2005年にビルボード誌に掲載されたJneiro Jarelのインタビューで彼は、SP-404が彼のバンド・メンバーの1人だと述べました。彼のアルバム「Three Piece Puzzle」には「Get Yuh Own」というトラックが含まれていました...このトラックはSP-404が初めて商用リリースで使用されたトラックと考えられています。
J DILLA
DONUTS
史上最も影響力のあるHip Hopアルバムの1つとして、そして最も愛されているアルバムの1つとして、J DILLAの「DONUTS」が挙げられます。2007年の初めにリリースされたこのアルバムは、レコード、ターンテーブルの基本的なセットアップとSP-303が使用され作成されました。「DONUTS」がリリースされてから僅か数日後に起きた彼との悲劇的な別れは今でも悔やまれますが、DILLAのビジョンと無限の才能は、今日まで多くの人にインスピレーションを与え続けています。
MOVERS & SHAKERS
DIBIA$E
ゆるさとタイトさを兼ね備えたサウンドが特徴のDIBIA$Eは、Lo-Fiムーブメントの象徴的な人物であり、404を語る上で彼のことは外せません。デビュー・アルバムの「Machines Hate Me」から、彼は跳ねるようなビートとセピア調のエレクトリック・ピアノを、ソウルフルなボーカル・サンプルとブレンドしました。彼のオーガニックなアプローチに対してDIBIA$Eは次のように述べています。「自分の音楽に特徴的な音を盛り込むのが好きで、ほとんど場合、そのプロセスは自然に発生するんだ。」
ビート・カルチャー& THE SP-404:
FEAT. DIBIA$E, FLYING LOTUS AND RAS G
2000年代初頭、ロサンゼルスではアンダーグラウンドのHip Hopカルチャーが育まれていきました。そこでは新進のプロデューサー達が、まるで研究室のマッド・サイエンティストさながらにさまざまな音楽制作の実験を重ね、次なるマスター・ピースを生み出していきました。
Image Courtesy of Orikami Records
PART 4
THE CULTURE
2010年以降、全世界
音楽の最も良い点の1つは、志を同じくする人々が集まることでしょう。互いに影響を受けあい、友情が生まれ、時にそんな音楽の坩堝から独特のスタイルが姿を現し始めます。カスタム・オーバーレイや目を見張るアートワークから、新進気鋭のプロデューサーのビート・テープまで。Lo-Fi Hip Hopは常に進化し、新しい価値を提供し続ける活気に満ちた音楽シーンです。
Photo by Andre Deak
GLOBAL
INSIDE THE SÃO PAULO BEAT SCENE
ーサンパウロ・ビートシーンの内側ーアーティスト、ビートメーカー、レーベルが濃密に絡み合った、サンパウロの多面的なビートシーンの歴史を掘り下げてみましょう。
※リンク先のコンテンツは英語になります。
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GLOBAL
INSIDE THE JAPANESE
BEAT SCENE
ー日本のビートシーンに迫るーLo-Fiのサウンドやカルチャーは日本に深く根付いています。日本のビートシーンを牽引するキー・プレイヤーと共に、多彩なサブカルチャーの世界を見ていきましょう。
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Photo by Cremacaffè Design
SKIN DEEP
THE ART OF THE OVERLAY
ーオーバーレイのアートーSP-404のスキン・オーバーレイを中心に育まれた、豊かなアートの世界へようこそ。新進気鋭のイラストレーターZom Kashwakに話を聞き、他の刺激的なデザイナーたちのLo-Fiの美学についてチェックしています。
※リンク先のコンテンツは英語になります。
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LISTENING GUIDE
THE LA BEAT SCENE
LAビート・シーンは、ラップ、ジャズ、アンビエント、トリップ・ホップ、その他数十ものジャンルが混じりあった音楽エネルギーのスーパーノヴァでした。Low End Theory club nightをルーツとしたコミュニティは、Flying LotusやThundercatといったスターを生み出しました。LAビート・シーンを語るうえで必要不可欠なものを一緒に見てみましょう。
※リンク先のコンテンツは英語になります。
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Photo by The Arches
LISTENING GUIDE
MF DOOM
ベテラン音楽ジャーナリストのガイドで、故MF Doom作品のツアーをお楽しみください。そのリリカルな才能とディープなディスコグラフィで貴ばれたブリティッシュ・アメリカンのラッパーは、世代を超えてアーティストに影響を与え続けています。鉄仮面に潜む男のトラックを深掘りしていきましょう。
※リンク先のコンテンツは英語になります。
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Photo Courtesy of Bryan Shorter
NOT FORGOTTEN
RAS G
プロデューサー、DJ、レーベルの共同創設者でもあり、現在もシーンに確固たる支持を集めるRAS G、その短すぎるキャリアの中で、堂々たる24枚のアルバムとミックステープをリリースした亡きDJに敬意を表します。彼の独占インタビューとアーティスト・ファミリーをフィーチャーし、不滅のRAS Gの人生と音楽を紐解きます。
※リンク先のコンテンツは英語になります。
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SP-404をブラウザで体感しよう
(TB-303、SH-101&TR-808も同時にお楽しみいただけます)
ローランドは創立50周年を記念して、サウンド・デザイナーのスズキ ユウリ氏とのコラボレーションを実現。長年人々に愛され、現在もミュージックシーンに影響を与え続けているモデルをオンライン上で実現するRoland 50 Studioを公開しました。 リズム・マシンTR-808とシンセサイザーSH-101とともに、唯一無二のTB-303サウンドを堪能いただけます。作成したトラックを保存して世界中にシェアすることもできます!
ROLAND 50 STUDIO
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