太鼓奏者の声

pic

達-TATSU-(まほろば)

TAIKO-1が、太鼓打ちを
音の探求の世界へと
導いてくれる

以前から楽曲制作や稽古のなかでもV-Drumsを使用していましたので、今回の電子和太鼓TAIKO-1のお話には「よくぞ踏み込んでくださいました」と大変興奮しました。開発者の方から太鼓の稽古をつけてほしいとご連絡をいただき、その姿勢からは太鼓が持つ音だけでなく、時代背景に至るまで、太鼓を扱うことへの配慮や並々ならぬ情熱を感じたことを覚えています。

製品版を打たせていただいた印象としまして、メッシュ・ヘッドの強度が太鼓のバチに合わせられていながらも、繊細なタッチにも対応しており、滑らかに反応するベロシティ・レスポンス、打点位置によっての音色の変化、ダイナミクス表現の豊かさに驚きました。太鼓は大小の音量差の幅が広く、この「音の抑揚」は大きな特徴ですが、なかなかデジタルでの表現は難しいと感じていましたので、電子和太鼓TAIKO-1の表現力の高さに、ついつい遠慮なく更に複雑な表現も可能なのかと試したくなりました。胴鳴りなどの細かな部分も好みの音へと調整できるため、より音作りにこだわることができ嬉しく感じました。他楽器とのバランス調整や、アンサンブルでの音抜け、会場に合わせた音作りなどでも活躍してくれそうです。特に、素早く手軽にチューニングを変更できる点は有り難いです。生の太鼓の場合は革が鋲で留められたものや、調べ(ロープ)で調整するものなどがありますが、演奏中に素早く変更することは難しいため、電子和太鼓ならではの表現や演奏の幅が広がると思います。生の太鼓の音は湿度など演奏環境による影響も大きく、その変化はもちろん面白みでもあるのですが、電子和太鼓の「設定した音から変わらない」という点も心強く、ブレないひとつの基準として音作りにおいても力になってくれると思います。

その他、太鼓演奏をされる多くの方の活躍場所としまして、コンパクトな作りのため、太鼓を簡単に持ち運びたい場合や、大きい太鼓が会場に持ち込めない場合に大太鼓の音を使用することが出来たり、メッシュ・ヘッドによる演奏時の静音性を活かして、生の太鼓では音量や振動の問題で演奏が出来ない現場や、ヘッドホンを使った自宅での稽古などでも活躍してくれると感じました。また、ふち・表面・裏面で全く違う音色に設定出来ることも、一つでさまざまなな演奏が可能になり、ソロはもちろん複数人での演奏においてもバリエーションが豊富になり、非常に面白いと思いました。

pic

僕が実際に使用したい場面としましては、生の太鼓と電子和太鼓を融合させた、いわゆるハイブリッド・ドラムのような形での奏法から太鼓の新たな可能性を探りたいです。僕の音楽ユニット(まほろば)は太鼓と歌という形態で、公演では基本的に同期演奏ですので、電子和太鼓TAIKO-1との相性はとても良いのではないかと考えています。他のサウンドに太鼓が埋もれない音作りとして、生の太鼓と同時に打つことで音を重ね、音抜けをよくしたり、太鼓がもつ低音の圧を残して響きをタイトにすることで歌とのバランスをとるなど、デジタルサウンドと生の太鼓をより親密に表現していけるのではないかと思いました。デジタルの強みとして、ディレイやコンプ、リバーブなどを使用して楽曲によって音のキャラクターを大きく変化させたり、フット・スイッチでオン/オフを切り替え印象的な音を放つなども面白そうです。「ふち打ち」は生音の場合、大きい会場では良さが出にくいのですが、その点も音源を使用することで輪郭のはっきりとした表現が可能になりそうです。

また、まほろばの太鼓は一人なので、内蔵された音源にもあります「複数人で打つ音」や「地打ち機能」などを使用した、太鼓アンサンブルとしての表現や大勢で打ち込む迫力を生演奏で表現できることも魅力的に感じています。限定的ではありますが、楽曲中にフィルインでのみ竹バチで打ちたい場合もあり、本来はバチを持ち替える必要があるため楽曲中に細かく組み込むことを避けるのですが、電子和太鼓TAIKO-1内蔵の「竹バチ」音源を使用すれば、頻繁に曲中に竹バチの音を入れることも出来るので、同様の方法で攻めた音の変化を試してみたいとも思いました。電子和太鼓TAIKO-1は、生音では表現できなかった新しい音や発想をもたらしてくれると思います。また、生音の良さの補強をしてくれることで本来の「太鼓がもつ魅力」を演奏環境を選ばずに表現してくれ、幅広いシーンで太鼓が活躍ができるようにしてくれるのではないかと感じました。原始的な太鼓がデジタル化されたことで、より「音」に集中し向き合うことにもなり、音作りへのこだわりや、音楽的な太鼓の可能性、アンサンブルの深みなど、太鼓打ちを音の探求の世界へと導いてくれるのではないかと思いました。

一般的に太鼓は、お祭りなどで身近なものである反面、古くから伝わるものということで重く責任を感じることもあり、気軽に踏み込めないようなイメージもあるかと思います。伝統を守るという解釈はさまざまではありますが、現代において「電子和太鼓TAIKO-1」による新しいアプローチが、古き良きものを知るきっかけや興味にも繋がると思いますので、太鼓の良き音を絶やさないためにも、太鼓の存在を高めていけることは伝統を守ることにも繋がるのではないかと感じ、とても楽しみに思います。

プロフィール
《和太鼓 × 歌 × エレクトロポップ》を融合させた夫婦音楽ユニット「まほろば」にて、太鼓演奏・作曲・編曲を担当。ポップスの先端で培われたクリエイティビティーと和太鼓という一見相反する要素をオリジナリティー溢れる幻想的なサウンドとして奏でる。配信デビューシングルがiTunesジャンル別ランキングで1位を獲得。全国誌「サウンド・デザイナー」や音楽情報サイト「DTMステーション」でインタビューが掲載されるなど、音楽好きのみならず音楽制作者の間でも大きな話題となる。個人の活動としては、世界で活躍する「球舞-CUBE-」×「剱伎衆かむゐ」×「義志」によるエンターテイメントプロジェクト『雷[いかづち]』PVにて音楽制作に参加、映像にも出演している。また、ミュージカルでの全編作曲・編曲・演奏、様々な太鼓グループへの楽曲提供などコンポーザーとしても活躍している。
まほろば公式WEBサイト: https://www.w-mahoroba.jp

TAIKO-1の最新情報をお届けします ニュース購読