思わずひねっちゃう?!ツイーク・シンセ

配信日 2023・05・18

おはようございます。
坪井佳織です。

発表と同時に盛り上がっている AIRA Compact の新製品(2023年5月18日配信当時)、S-1について、引き続きお送りします。

「お手頃価格の入門機」という位置付けのはずなのに、「見た目はコンパクト、中身は超本格派」、シンセ界のコナン君と化したS-1を開発したのは、こちらの「肩の力の抜き方を知らない大人たち」です。

左から、機構担当の佐治さん、ソフト担当の阿江さん、製品リーダーの永澤さん、ソフト担当の山中さん、わたし

初めての音作りに!

S-1は「TWEAK SYNTHESIZER(ツイーク・シンセサイザー)」と言います。ツイークとは「つまんでひねる」という意味です。ローランド社内で、鍵盤で弾くシンセと区別して使っていた言葉をついに世に出しました。

実際に自分で触ってみると、思った以上に「つまんで回す」という自分の指先の動作が、本当に音にリンクして、まさに「演奏している感」がすごいんですよ〜!

「弾く」「吹く」「叩く」などの演奏法に加えて「ツイークする」が入りそう!「今から楽器の練習するのはな〜・・・、でも何か弾けたらいいなー」と思っている方に、超オススメです。

S-1は、1982年に発売されたアナログシンセ、SH-101をモチーフにしています。ボディのグリーンは、SHのつまみのグリーンを表しています。

音楽家で多摩美術大学教授、明和電機の"経理のヲノさん"としても知られるヲノサトルさんは、授業でアナログシンセの使い方を説明するときに、今でもSH-101を使っていらっしゃるそうです。

ヲノサトルさんのツイート >>

取扱説明書がシンセの参考書!

S-1はこんなに小さいのに、取扱説明書が100ページほどあります。多機能であることも理由なのですが、それ以上に、「ものすご〜〜く親切!!」な取説だからです。

「どう操作するか」だけではなく、「それはどういう意味か」ということまで書いてあります。シンセの参考書として書籍化してもいいくらい。

S-1 取扱説明書(HTML版) >>
S-1 取扱説明書(PDF版) >>

音がいい!!!

今回、取材で音を鳴らしたとき、シンプルに一番驚いたのが「音の良さ」です。

「音がいい」って、最低限の必須条件なので、そりゃそうでしょ、と思われるかもしれませんが、何に驚くかというと、「このボディからこんな音が?!」ってことです。ゲーム機みたいな音が鳴ると想像しません?

特に低音!びっくりします。

音が良いだけでなく、種類も豊富。驚くほど多彩な音色が鳴ります。
リバーブ、ディレイ、コーラスも入っていて、パラメーターを細かく設定できます。それに・・・(後で言います)。

MIDI鍵盤をつなげば、立派なシンセになるんですけど・・・。
こんなの出しちゃって、だ、大丈夫か・・・?

シーケンサーで録音できる

MIDI鍵盤をつないで弾いて入力ももちろんできますが、ステップ入力だと「人間には不可能な演奏」ができるので、さらに面白い音楽ができます。

S-1に入っているシーケンサー機能で「サブ・ステップ」というのがあります。

1つのステップを最大4つに分割して、「ドゥルルっ」って鳴らせます。分かります?(笑)←これだけでいいのに、さらに「4つのうち何個目を鳴らすか」とか、いろいろ細かい設定ができるようにしちゃうのがローランドのエンジニアw

それから、つまみを操作して音を変化させると、それごと記憶されます。 で、あとから「このつまみの操作だけやっぱり消そう」とかできますw

やりすぎだよwww!!!

D-MOTION内蔵!

本体の傾きを使って音に変化を与える「D-MOTION」が搭載されてます。傾きによって変化するパラメーターはいろいろ!もうほんとにいろいろ!!工夫次第で、ライブ中にいろんなパフォーマンスができます。

ものすごくコンパクトなので、細かく振って、モジュレーションをかけたみたいに「にゅにゅにゅにゅ〜」って鳴らしたりとか。(分かるかな?w)

ギタリストってソロで前に出てきて、ここぞとばかりに顔で演奏したり、ネックを激しく振ったりして、フレーズとパフォーマンスが一致してて盛り上がりますよね。あれをD−MOTIONでできちゃいます!軽いし、バッテリーで動くから前に出てくることもできるかも。

https://youtu.be/B2QKEdCBK6g >>

まとめるよ

・音がいい
・小さい
・安い
・相当、なんでもできる
・かわいい


(*´Д`)ハァハァ


どうですか。
欲しいでしょ?
いや、もう、持たざるを得ないでしょ???

しかも、AIRA Compactって、さらに深い沼があると思いません?

そう。

集めたい!!!!!!

実はわたくし、今か今かと待ち構えておりまして、発表と同時に秒でポチりました!

それだけではなく、いてもたってもいられなくて、くっそ忙しいだろうに、「ねーねー、絶対に絶対に、発売と同時に手に入る?!ねーねー!!」と楽器店様にメールを送り、「落ち着け。大丈夫だ」とお返事をいただいてしまいました(汗)。こんなに前のめりで購入したのはメルマガ史上、初めてかもしれません。

それにしても、また買いました・・・。取材するたびにローランド製品が増えていきます・・・。

本号はバックナンバーです。本文中の製品情報や社員の役職等は配信当時のもので、現在とは異なる場合があります。

これからも全力でゆるい楽屋ばなしをお届けしてまいります!

ライター・プロフィール

楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)

電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。

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