SP-404MKIIに師匠が嫉妬した

配信日 2021・10・14

おはようございます。
坪井佳織です。

昨日の16:00(編集部注:配信当時)、SP-404MKIIが発表されました!!
早速、旧機種から何がどう変わったのか、開発秘話をお届けします!!

師匠から何かを伝授するストーリーといえば、みなさんは何を思い浮かべますか?

わたしは、1984年に公開された空手映画「ベスト・キッド」です。主人公のダニエル(ラルフ・マッチオ)が好きな女の子を守れなかったのをきっかけに、ミスター・ミヤギという謎の老人に空手の特訓を受けるという内容でした。めっちゃ流行りましたよね〜。

で、本日の師匠はこちら。
山田 謙治さんです。入社32年目です。

弟子(ダニエル)はこちら。
白土 健生さん。中途入社で5年目です。

伝授されたのはこちらです。

師匠が開発に携わった初代SP-404は2005年発売で、手軽さとお手頃価格で人気を博したサンプラーです。世界的には主にローファイ・ヒップホップのビートメイクの必携アイテムとして認知されていますが、日本では放送業界や演劇などでのポン出し機の定番としても大活躍しています。

このたび、前モデルのSP-404SXから12年ぶりに新製品「SP-404MKII」が発表されました!

SPシリーズにはお客様に愛され続けた歴史があり、コミュニティも育っているので、リスペクトを込めて操作感はほぼ同じ。技術の進歩によって、よりクリエイティブな使い方をしてもらえる部分のみを変えたり追加したりしました。

ひとつずつご紹介します。

波形表示
熱望されていた波形表示ができるようになりました。

さらに専用アプリを使って、パソコンで波形表示することもできるようになりました。

テンポ表示の数字は、あえて7セグLEDっぽいデザインにしてあります。オリジナル製品へのリスペクトですね!

ベロシティ対応ボタン

ボタンは汚れの目立ちにくい黒に変更。フィンガー・ドラムのパフォーマンス性を向上するため、叩いてもへこまないドラム・パッドの感触になり、ベロシティ(強弱)対応になりました。連打性もめちゃくちゃ高性能です。

カスタマイズづくし

SP-404は、愛されるあまり、カスタマイズされることが多かったので、ローランドが公式に全面協力のもと、自分色に染められる(←表現が古いw)ようになりました。

まず、オープニングムービーとスクリーンセーバー。今回は、なんと、「ローランドの楽屋にて」仕様にしてくれました!オープニングムービーの動画、ぜひ見てください。

フェイスプレートは取り外し可能(ボディ側にナットが入り、もう気が済むまで何度でも取り外し可能!)になり、カスタマイズ用のシールを制作できるようにアウトライン・データ(型紙のようなもの)を公開しています。

それから、ディスプレイ周りの6つのボタンで即座にエフェクトのオン・オフができるんですが、自分がよく使うお気に入りのエフェクトに変更できるので、パフォーマンスの幅をより広げることができます。

スキップ・バック・サンプリング機能搭載

なんとな〜く触ってて、「おぉっ?!今のフレーズ、めっちゃかっこよかったぞ!」と思ったとき、過去にさかのぼってサンプリングできます(もちろんプレイミスもばっちり記録)。ドライブレコーダーみたいなものかな。

日本語エフェクト新登場!

個人的にいちばん食いついてしまった新機能です。

Ha-Dou(波動)、Zan-Zou(残像)、To-Gu-Ro(トグロ)、Ko-Da-Ma(コダマ)というエフェクトが入っています。それぞれ、まさに名の通りの効果です。ちょっと聞いてください。

https://www.youtube.com/watch?v=rAfGXNMztLY

この日本語要素を盛り込むアイデアは、プロモーションビデオで製品説明しているピーター・ブラウンさんからのご提案だったそうです。アニメに出てきそうな、必殺技感がすごいです。

https://youtu.be/cEVfusiEpxU

ざっと紹介しただけでも、「そ、そ、それが欲しかった・・・!!」と言われそうな新機能がたっぷりありますが、まだまだ、深掘りしていくとすごいのがどんどん出てくるらしいです。

どのくらい「どんどん」かというと、開発始まりのころは「これはイケるで!!」と余裕で腰かけていた師匠が、最後の方は「素の山田さん」に戻るくらい嫉妬していたらしいですwww

焦ったミスター・ミヤギが本気出して、ダニエルをボッコボコに打ち負かす感じでしょうか・・・。いやいや、最後まで温かく見守ってくださったらしいですよ。

ところで、白土さんは、開発中に「もしかして、俺、死ぬんじゃないか・・・」と思ったことがあったそうです。

白土さんをビビらせた死亡フラグは、「夢みたいな本当の話」をお読みください。

当記事はメルマガ「ローランドの楽屋にて」のバックナンバーです。
本文中の製品情報や社員の役職等は配信当時のもので、現在とは異なる場合があります。

これからも全力でゆるい楽屋ばなしをお届けしてまいります!

ライター・プロフィール

楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)

電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。

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