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SP-404開発秘話
配信日 2020・04・09
おはようございます。坪井佳織です。 みなさま、今まで8月8日とか9月9日とか、「メルマガで808や909を特集するだろう!!」と期待された日に、全く関係ない話題で発行されるたび、「なぜだ?大人の事情があるのか?!」など勘繰られたことがあるかと思います。 実は・・・、 ごくっ、 うっかりしてました。 というわけで、今日は4月4日にちなみまして、皆さまに長年ご愛顧いただいているサンプラーSP-404、SP-404SXの開発秘話をお届けします。 先日実施した読者様アンケート【メルマガで取り上げてほしいネタ募集!】にも、こんな投稿をいただいておりました。
SP-404について是非取り上げてほしいです。サンプラーとして音楽制作はもちろんのこと、私が働く放送業界でもポン出し用の機材として大活躍しています。
わー、ありがとうございます。 お待たせいたしました!
2005年発売のSP-404といえば、ローランド社員の(当時の)結婚式二次会の鉄板ネタ、サンプリングした言葉をリバース再生して、「なんといってるでしょーか?!」「ブブー!」「ピンポンピンポン!」に使われていました。 SP-404がクイズ、ラジオや演劇のSE(サウンド・エフェクト)ポン出しに業界標準的に使用されたのは、日本独特だったらしいですよ。元々、ポン出し機として制作されたわけではなく、お使いいただくみなさまが育ててくださった部分だったそうです。 当時の開発リーダーは、山田謙治さん。 SP-404SX開発後のある日、一息つきたくて演劇を見に行ったそうです。 始まる前に「うぁ~あ」とノビをしたところ、なんと、PA席にSP-404が3台並んでいるのを目撃!!リラックスどころか、終始、耳がそちらに向いてしまい、全然演劇の内容に集中できなかったらしいですw
山田さんにいろいろ聞けると楽しみにしていたのですが、開口一番、「もうねー、・・・忘れた!」がくっ。 山田さんは吹奏楽部出身で、当時THE SQUARE(現在のT-SQUARE)の大ファン。メロディーを奏でるあの生き生きとしたシンセ・サウンドを聴いてシンセサイザーに興味を持たれました。そこからフュージョンなどのインストゥルメント系の音楽が大好きになったそうです。 元々はBOSSブランドから販売されていたサンプラーSP-202、SP-303の後継機種として、SP-404が企画されまして、そのときに開発リーダーとして山田さんが任命されました。 最初に、どこに不満があるか改善点を市場調査したところ、「このままで大満足です!」という声がたくさんあったことから、山田さんはまず、SP-303のマニュアルを読み込み、完全に理解することから始めたそうです。
それと同時に、SP-303がよく使われていたジャンルの音楽として、Hip HopやR&Bを聴き込みました。 開発中は、THE SQUAREをはじめとする大好きなジャンルの「音」は封印したそうです。それは、自分の「好き」に開発の感覚を引っ張られないように、使う方の感覚を大事にするためです。 開発のために勉強したジャンルでしたが、聴いているうちにだんだん「かっこいいなー」と思うようになり、今では大好きになったそうです。 そうして、SP-303の機能はそのまますべて踏襲し(といっても、メモリやCPUなどの部品性能は上がっているので、同じにすることも難しいんですって!)、付加価値を付けることにしました。 ひとつはパッドの数を増やしたこと。 もうひとつは、象徴的な円窓のデザイン。
当時、Hip HopやR&Bなお部屋にはラバライト(*1)が置いてあることが多かったので、いい感じの雰囲気を演出しつつ音楽を邪魔しないように緩やかに色が変化するようにLEDを点けました。
(*1:編集部注) オイルと水がいろんな形になりながら動き、いろんな色の光が点灯するこんな感じの↑ライトです。
それからもうひとつ。 開発当時の意図と世間の受け入れられ方に大きなギャップがあった、まさに秘話をお聞きしましたが、それはまた来週! お楽しみに~。
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ライター・プロフィール
楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)
電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。
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