SH-4dは、過去から現在、そして未来へとつながるサウンドをデザインするための、実践的なワークフローとディープなシンセシス・ツールを備えたデスクトップ・シンセサイザー。
オンライン・ゲームをライブ配信するときのサウンドを、BRIDGE CASTで一気にレベル・アップしよう。
Backstageは、ローランド/BOSS・プロダクト・オーナー専用の会員サイトです。製品の登録、メールニュースなどのメニューをご用意しています。
ローランド公式のYouTubeチャンネルです。最新製品の紹介、製品の使い方解説など、様々な動画コンテンツをご用意しています。
ローランドのLINE公式アカウントです。最新の製品ニュースやサポート情報、お得なお知らせを皆様の元へお届けしています。
調べたい製品名や型番が分かる場合は、こちらからサポート情報を検索してください。
知りたいことや困ったことを「質問」すると、詳しい人から回答やアドバイスをもらえる、ユーザー同士のコミュニティ(コミュニケーションの場)です。
嫁に怒られないドラム
配信日 2019・05・09
令和元年、おはようございます。 坪井佳織です。
みなさま、超大型連休はいかがでしたか? わたしは初めて東京駅の丸の内側に行きまして、ふらりと皇居周りを散歩してみました。・・・が、あまりの広さにどこにもたどり着けず、引き返したのでした。すごいですね〜、あんな広大な地が東京のど真ん中にあったなんて!! さてさて、ローランドは大阪で創業しただけあって、おじさん社員には関西人がとても多いのです。 それはいいんですけど、「各家庭にひとつ、必ずたこ焼き器がある」ってことを、世の中の真理のように言い張るのが困ります。 他にも、ローランド社員(特に浜松在住)が普遍的な事実と思い込んでいることがいくつかあります。 ・手を伸ばせばピックがある ・車は楽器の大きさを基準に選ぶ ・家にドラムがあっても家族から文句言われない
今日ご紹介するTD-1KPX2は、「折りたたんで片付けられる電子ドラム」です。 そもそも、初代折りたたみ電子ドラムは「ライブに持っていける」というコンセプトでした。 けど、3代目を開発するにあたり、製品開発リーダーの阪本 健司さんは、「リビングにドラムを置いてたら嫁に怒られた」という実体験を元に、「あれ?楽器が生活の中心にあるのって、もしかして特殊な環境なんじゃね?」と気づきました。
(製品リーダーの阪本さん)
「ローランドのものづくりは、基本的にはモノありき、だったと思うんですよ。 でも、この製品に関しては、どういうモノかというよりも、どんな場面でどう使うかというアプリケーションをもっと伝えなければいけないのではないか、と考えました。 24時間の中でドラムを叩いている時間は、平均して毎日1時間もあれば多い方だと思うんですよ。 そうすると、家に置いてある中で、叩いていない時間の方が圧倒的に多いわけです。 そこで、楽器として“叩いているとき”のクオリティを考えているのはもちろんですが、“叩いていないとき”についても真剣に考えてみました」 なるほどー。 たしかに、リビングにドラム置きっぱなしで時々しか叩かないとなると、いつの間にか脱いだ服とかかけられそう。(うちにもあります、息子のパジャマがかかったフィットネス・チャリが) 見て見て! 実際に阪本さんがたたんでくれました。 時間にして約30秒です。
(アニメGIFが動かない場合は、ここをクリック)
TD-1KPX2は、「たためる、しまえる、持ち運べる(だから家族に怒られない、おやじドラマーの救世主!)」というライフスタイルを変えるコンセプトで、2018年グッドデザイン賞を受賞しました~!ぱちぱちぱち。
グッドデザイン賞は1957年(!)に始まった、デザインによって暮らしや社会をよりよくしていくための活動だそうで、モノのみならず、システムやサービスにも贈られるそうです。 大賞に選ばれたのは、お寺のおそなえを仏さまからのおさがりとして、貧困問題解決のためにおすそわけする「おてらおやつクラブ」という活動でした。活動がデザインとして認定されるんですね。 応募すると、大きな会場内にカテゴリーごとに区画が割り当てられ、希望者は審査員に対して3分間プレゼンできます。同一カテゴリーのプレゼンはお互いに見ることはできず、準備も含めて会場にいられる時間はほんの10分程度だそうです。 指定された時間に区画で待っていると、楽器カテゴリー担当の審査員5~6名が、まるでドラマ「白い巨塔」の財前五郎の回診のようにやってくるそうです。ドキドキ…。脳内にあの音楽が流れそう。 TD-1KPX2は大賞こそ逃したものの、審査委員が個人的に贈る「私の選んだ一品」に選ばれました!
「自分がプレゼンした内容がそのまま伝わっていて、嬉しかったですね」 グッドデザイン賞の他にもうひとつ、興味深い話があります。 この製品は、ローランドの電子ドラムでは大変めずらしく、ほぼ完成品の状態で箱に入っています。コンパクトにたためる製品ならではです。 ですが、輸送途中の破損など気をつけることはいっぱいあって、ただ小さければいいってもんではありません。 それで大活躍したのが、シンセの隙間で寝る男として紹介されている、カスブチ君でした。
カスブチ君は、段ボールの中の、この↓詰め物を担当しました。
こういうのも楽器メーカーの設計者が担当するんですね! 設計しては作り、梱包業者さんまで出向いて落下試験(落としてみて、傷が付かないかどうかテストする)を繰り返したそうです。 また、この複雑な詰め物にピッタリはめるためには、「この角度でネジを締めないといけない」など、超厳密な組み立てが必要らしく、マレーシアまで行って製造部門に指導したそうです。 ものづくりって、いろ~んな角度から見ると、すごく面白いですねー。 最後に、脳トレクイズ! TD-1KPX2の動画には、「片付けられる」っていうコンセプトを分かりやすく表現するために、あえて、よく見ると後半に不自然な箇所があります。 それはどこでしょう?! ヒント:映像の最後の方です。元々、映っていたものを消したそう。
https://youtu.be/mj7llevumgc
答えは・・・、「すっかりきれいに片づける」という演出のため、ドラムの下に敷いてあるマットがいつの間にか消えてるのでした〜!
気づきました?
新しい記事を読む
バックナンバーTOP
古い記事を読む
この記事をシェアする
これからも全力でゆるい楽屋ばなしをお届けしてまいります!
ライター・プロフィール
楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)
電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。
メルマガ「ローランドの楽屋にて」
もちろん無料です。
登録解除はいつでも簡単にできます!
メルマガを購読する