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謎の男の正体は?
配信日 2018・10・25
おはようございます。坪井佳織です。 生粋のテレビっ子です。 本日は、メルマガ出演者で結成したバンド「メルマガ・オールスターズ」の「謎の男」として紹介していた、キーボード奏者にインタビューしてきました。 謎の男は、基礎技術部のサウンドデザイナー、髙井瞬(たかい しゅん)氏です。
実は、20年前、わたしは「データ・サポート課」というところで、髙井氏と一緒に働いていました。データ・サポート課、略して「デーサポ」は、当時、SMF(スタンダードMIDIファイル)と呼ばれていたGS音源用のミュージックデータや、楽器に搭載されているデモ曲、自動伴奏用のデータなどを作る部署でした。
当時CDケース入りの3.5インチのフロッピーでSMFデータを販売していました
インターネットやメールの書き方、それからMacのシーケンサー・ソフトVisionなど、仕事のために覚えることが山のようにありましたが、それらすべてを教えてくれたのが髙井氏でした。普通、初心者相手だと「○というボタンを押して・・・」など、操作方法を一から教えると思うんですけど、高井氏は概念を恐ろしく分かりやすく教えてくれたので、あとは実践の中であっという間に習得できました。 分かりやすさは指導だけではなくて、たとえばわたしが「新しいMacBook買おうかな~」なんてひとこと言おうもんなら、おすすめ機種について「これを買うとどんなに良いことが起きるか」を熱弁するのです。 「~~ってことがやりたいとする。そんなときはこのキーをパーン!と押すだけ!!」 と、臨場感あふれる身振り手振りで言われると、もう、それを買うしかないという気持ちになり、「で、髙井さんはいつそれを買ったの?」と聞くと、 「ん? 見たこともない!!」と。 そうです、知らないものについてものすごいプレゼンをかます男、それが髙井氏なのです。ジャパネット髙井です。
すっかり記憶から消えていたのですが、当時(20年前)の社内報に、わたしが描いたマンガが載ってたそうで、髙井氏が発掘してくれたので紹介します。
ひ、ひどい・・・、ひどすぎる! よくぞこんなのが掲載されたものです。 この右半分に描かれているのが髙井氏です。 朝はサーフィンしてから会社に来て、楽しそうに仕事して、夜は飲みに行く。 贅沢な毎日ですね~。 髙井氏がデモ楽曲を手がけた製品は、MC-505、SC-88 Proなどです。その楽器の特長を音楽で表すために、さまざまな角度から音楽の流行を分析していたのはさすがでした。 たとえばコレ↓。 Cakewalk Version 6のデモ曲です。 この製品の特長といえば、そうです、ついにMIDIとオーディオを同じように操作できるようになったってこと!この特長を活かすために、髙井氏が考えたのが“G-Funk風の伴奏(MIDI)にラップ(オーディオ)を乗せ、しかも、歌詞がジャパネット髙井氏の考えたセールス・トーク”という斬新すぎるものでした・・・。じわじわくるので、ぜひ聴いてみてください! その後、JVシリーズ、XPシリーズなどに差し込んで音色を増やせるエキスパンジョンボードの大ヒットにより、研究所内の防音室が10室以上フル稼働するほど、サウンド・エンジニアが大勢必要になり、髙井氏は通称「音屋さん」(編集部注:楽器に搭載される“ローランドの音”を作るエンジニア)になっていきました。
何事もそつなくこなすイメージですが、これまでやらかした一番の大失敗は、ティンパニーを1オクターブ上に間違えて製品に搭載してしまったことだそうです!! 重厚なはずのティンパニーが、ペケポコとミニチュアなサウンドになってしまったそうで、「これじゃ、ピッコロ・ティンパニーじゃんΣ(゚ロ゚;)」と同僚にツッコまれ(編集部注:そんな楽器はありません)、大慌てで泣きながら修正したらしいです。もちろん即座にバージョンアップ修正されました。 そんな髙井氏の最新作は、先日発表された電子ピアノLX700シリーズです。 新しい音を生み出すシンセと違って、電子ピアノは「ピアノ」というモデルのある楽器です。複雑な音の秘密を分析して、それを電子技術でどう実現するか、それを考えるのが電子ピアノのモノづくりです。 今回、髙井氏が技術部のメンバーとともに開発したのは、ピアノの発音と空間の「響き」にとことんこだわった“ピュアアコースティック・モデリング”という技術です。世界中、あらゆる大きさのホールの、あらゆる場所にマイクを立て、音がどのように変化して響くのか解析してモデリングしているそうです。ジャパネット髙井氏曰く、変態の領域らしいです。 今までのリバーブとは技術がまったく違うので、デモ曲をヘッドホンで聴くと、臨場感が半端ないです。変態の領域も、マジすごいと思って聴くと、マ・ジ・で、すごいです。16畳ほどの撮影室なのに、どでかいホールのステージ上で弾いてるみたいです。スミマセン、ジャパネットみたいに上手に言えませんが、マジすごいです。
もう、わたしは、ジャパネット髙井氏に直接レクチャーされ、すっかり欲しくなっております。マジすごいから。
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ライター・プロフィール
楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)
電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。
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