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TR-909開発者がまだ社内にいる件
配信日 2018・07・06
おはようございます。ついに来ましたよ、みなさん!この役に立たないメルマガがローランドのレジェンドに取材する日が!TR-909を開発された星合 厚(ほしあい あつし)さんです。レジェンドは現在、基礎技術部の次世代技術グループという部署にいらっしゃいます。TR-909は1983年に発売された、TR-808の後継機種です。
有名な話ですけど、まずは復習から。TR-808も909も発売当初は「音がリアルじゃない」ってことであまり売れなかったんです。ところが、何年も経ってから、テクノやダンスミュージックのミュージシャンがたぶん中古屋とかで安く手に入れたんでしょうね、「なんや、この音!めっちゃクールやんけ!」と、ものすごくかっこいいパターンを打ち込んだことで人気に火がついたという伝説のリズムマシンです。
星合さんって、社内ではもちろん超有名で、あと数年後に迫った定年(涙)に向けて、若手エンジニアにご自身の技術や経験を教える「星合塾」を開講されているほどです。趣味では、高校のころから続けているドラムの音楽活動に加え、いろいろな工作物も作ってます。たとえばコレ。「バイノー猿」といって、耳の中にバイノーラルマイクが仕込んであり、ヘッドホンを装着して人形の頭をなでなでしたり、耳をコリコリしたりするとまるで自分がされてるみたいな感じがして気持ち悪くなる、という意味の分からないぬいぐるみです。隣は「自走型たわし」です。
「ただ思いついたものを作ってるだけ」という、趣味として最高のモチベーションに駆り立てられて、あれこれ作ってるそうです。こういう話は有名だったのですが、わたし、ちゃんとお話するのが初めてだったので、実は、ものすご~~~~い変わり者を想像してました。話してくれるかなぁ、気難しい方かなぁ…って。これ、一番みなさんに伝えたいことなんですけど、もう、目が線みたいにずーっと笑顔で、優しくて、穏やかで、全然偉そうなところもなくて、ただただ「モノ作りと音楽が大好き!」な紳士なんですよ~!いっぺんにファンになりました。とはいえ、変なところもいっぱい。たとえば、かの京都大学を卒業されてるんですけど、「東大は真面目な人しか行けないけど、京大はね~、なんかもぐり込む方法があるんですよ~」なんて言ってるし、かれこれ17年に渡って単身赴任されてて、奥様のことを「籍が入った愛人」とか言ってるし。こんな「優しい天才」、星合少年は長野生まれ、名古屋育ち。お父さんがクラシックマニアで、5才のときに聴いたベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番に感銘を受けたのが音楽との出会いでした。『芸能人格付けチェック』という番組で一流品が登場するシーンで流れる曲ですね。それから小学生のときに自分で作ったラジオでエアチェックをしていた星合少年は、中学生のときに「ナットロッカー」を聴き、ELP(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)にどハマりしていきました。それで高校生のときには既に、「電子楽器を作る仕事したい」と思い、大学4年生の6月に「入社希望です~」とローランドに手紙を送り、面接を受けることになりました。ここで事件が起こります。なんと、ローランドの会社説明会の日と、ヤマハさんの新製品発表会の日が被り、しかもしかも、その新製品とはFM音源を搭載したGS1で、チック・コリアが来て演奏することになってたそうです。うぅ、ぐぬぬぬぬ!!!星合青年は、迷った挙句、ローランドの方に出かけましたとさ。ローランドの会社説明会はチック・コリアに勝ちまして、その後晴れて入社が決まりました。いや~、もし、チックが勝っていたらTR-909はきっと今の形では世に出ておらず、そうすると、数々の大ヒット曲も違うアレンジになっていたかもしれないですよね。来週は、いよいよTR-909の開発秘話をお送りします。お楽しみに!
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ライター・プロフィール
楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)
電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。
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