遠足だ!遠足だ!第1話

配信日 2018・02・15

わー!
わーー!!
わーーー!!!

ローランド/ボスの国内の生産拠点である都田工場へ、工場見学に行ってきました。

ローランドの工場は現在一般の見学受付は行なっていませんが、メルマガのために特別に「バーチャル工場見学」を企画していただきました。

工場見学といえば子どもでしょう!ということで、わたしがリトミックを教えている生徒の中でも、選りすぐりの言うことを聞かない男子をチョイスしてみました。

一緒に行ったのは、「バレンタインデー?なにそれ、美味しいの?」って感じの小1、小3、小5、高1の男子4人です。

「一応、全国に配信されるからジャージじゃなくて…」とドレスコードを設けていたのですが、まんまとジャージで現れる男子高校生(たぶん、自分で選んだから)。他の子たちも、おそらく全身ファッションセンターしまむらコーデの、はままつッ子スタイルでやってきました。

ご覧ください、こちらが「ザ・男子」です。教科書に載せたいくらいの男子っぷりです。

左から:キョウスケ(小3)、コウタ(小1)、シュウマ(高1)、リュウタロウ(小5)、餅の食いすぎで太ったワタクシ

案内が始まってすぐ、リュウタロウが急に「僕ねー、6種類の声が出せます!こんにちは、コンニチハ、konnichiwa…」と言い出したので、「なになに?それは。シンセの真似ってこと?」と聞いたら、

「ううん、先生がいつも自分をアピールしろって言うから」

とのことでした(笑)。
指導が行き届いております。

都田工場は、浜松駅からまっすぐ北へ伸びる道路をひたすら進んで行って、「行き止まり?」って思ったあたりのところにある工業地帯に建っています。今からちょうど20年前にできました。広大な土地に製造する工場、製造を管理する部署、試験センターなどがあります。

今回は特別にグローバル生産部 プロダクショングループの岡本さん(プロダクショングループの一番エライ人)がご案内してくださいました。

男子たちが好奇心いっぱいで「質問!」「質問!」と積極的に参加していたので、とても暖かく熱心な“働くおじさん”としてたくさんのことを教えてくださり、あっという間に時間が過ぎました。

ローランドの製造は、ラインではなくて、セル生産方式といって、一人で1台を最後まで組み立てるという方法を採用しています。この方式だと生産量によって稼働させたり休んだり、数のコントロールがしやすいというメリットがあります。

すると皆さん、疑問が湧きませんか?

一人で組み立てられるの?
膨大な数の楽器を全部覚えたとして、間違えたりしないの?

ここにすごい秘密があります!

ディスプレイに写真付きマニュアルが表示されます。

たとえば「ここにネジを2つ締めて」とか。作業者は目の前の部品ボックスからネジを取ります。そのとき、縦横にセンサーが通っていて、正しいネジの場所で交わっています。そこに手を伸ばして2つ取ると「ピンポ〜ン!」とスピーカーから音が鳴ります。別なところに手を伸ばすと「ぼよよ〜ん」とローランドのプリセットSFXでおなじみの音が鳴るんです!

だから、人の記憶力に頼るんじゃなくて、「そもそも間違いが起きないシステム」が組んであるんですね。

なるほど〜〜!!

こちらはBOSSの技シリーズ、DM-2Wが生産を待っているところ。チョコみたいです。ご存じでしたか? コンパクト・エフェクターの技シリーズのCE-2WやDM-2Wなどは日本で生産されています。メイド・イン・ジャパンです!

こちらは電子ピアノ「KIYOLA(きよら)」シリーズを作っているところ。みなさん、優しい表情。ちなみにKIYOLA(きよら)は大手家具メーカーのカリモク家具とのコラボ製品で、カリモクさんの拠点、愛知県で作ったキャビネットを、浜松の都田工場でこうやって一台一台ピアノとして仕上げているそうです。

広い工場内には、ところどころにプレハブのような試験ブースが建っています。まるでかまくらみたいに。

この中で、鍵盤製品のサウンドチェックをして出荷してますよ~。あなたのお宅のピアノも、ここで検査してお届けしております。ローランドにはマレーシアや中国、台湾にも生産工場がありますが、ローランド社員がしっかりと品質を管理していますよ〜。

男子たちが俄然、興味を示したのがこちら。

耐圧試験機といって製品に高電圧を通す装置なんですけど、このパトランプに心躍ったようです。

面白かった〜〜〜〜〜!!!!
子どもの頃、工場見学ってこんなに楽しかったっけ?

男子たちと一緒に行ったので、ここに書いたようなことは全部、子どもたちが疑問に思って聞き出してくれ、本当に楽しかったです。おうちに帰った男子たち、「先生がずっと笑ってた」と報告したそうです。

これでまだ半分。
第2話は梱包〜部品管理をご紹介します!
どうぞお楽しみに。

これからも全力でゆるい楽屋ばなしをお届けしてまいります!

ライター・プロフィール

楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)

電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。

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