20年を超えた奇跡の手紙

配信日 2017・12・1

おはようございます。
坪井佳織です。

はじめまして。
「ローランドの楽屋にて」、はじまりました。
第1号から読んでくださってありがとうございます。

今からちょうど4年前、2013年11月13日、ある1本のブログ記事が公開されました。著者はhasuさん。

ご自身が初めてローランドのシーケンサー「MC-50」と音源「SC-55」を購入したとき、打ち込みでうまくいかないことを手紙にしたためてローランドに送ったところ、ていねいな手書きの返事が来た、という内容でした。

今でも公開されていますので、よかったらぜひ読んでみてください。

写真をよく見ると、手紙の差し出し日は「93年8月4日」となっています。ブログ記事から20年前ですね。

手紙がhasu少年の音楽を続ける力となった、というこの感動のものがたりは、TwitterやFacebookで、あっという間に大拡散されていきました。

当然、ローランド社内でも話題になりまして、「誰だ、誰だ?」と犯人・・・じゃなくて、差出人探しが始まりました。

手紙の名前はぼかしてありますが、「ML」という役職名が見えます。

MLというのはMusic Ladyの略で、楽器店に派遣されて店頭販売や製品デモを行うアルバイトの名称だったんですね〜。現在はSales Attendantの略でSAってなってるそうです。ですよね、Ladyってところが時代ですね。

1993年当時MLをやっていた女子ってことで、なにせアルバイトですから、辞めちゃった子が大半だったのですが、字の特徴から、数年前に退職したとある女子社員じゃないかというところまで判明しました。

社内のうわさレベルでザワザワしてたところ、その元女子社員がたまたま三木社長とつながりがあったので、社長が直々に「ローランドの手紙がめっちゃ拡散されてるの知ってるよね?あれ、君?」とメールしたのです。

「わー、わたしですね〜、書いたの覚えてないですけど!」

かるーく返事した元女子社員でしたが、初めて「拡散」の事実を知り、驚愕。様子を眺めつつ、おずおずと名乗り出ることにしました。

そのときの返信ブログがこちら。
(既に閉じられたブログのため、再現です)

まさかの本人登場に、「探偵ナイトスクープに申し込んだら?」と湧いていたネットが、またしても大騒ぎに。「感動した!」「あれ?目から汗が・・・」なんていうコメントが飛び交いました。

・・・さて。

改めまして、はじめまして。
坪井佳織です。

このとき、手紙を書いた元女子社員です。
20年前にJDでした。
今は、DK(?男子高校生)ふたりを育てる、肝っ玉母ちゃんです。
ローランド本社近くで、リトミックを教えています。

1993年、JD海外留学生だったころのわたしと、貫禄ある現在のわたし。

これから近所にあるローランドにちょくちょく遊びに行って、覗き見した楽屋ばなしを毎週お届けします。

どうぞよろしくお願いします!

これからも全力でゆるい楽屋ばなしをお届けしてまいります!

ライター・プロフィール

楽屋の人:坪井佳織 (つぼい かおり)

電子ピアノや自動伴奏の開発に携わっていた元ローランド社員。現在、本社近くでリトミックを教えています。元社員ならではの、外でも中でもない、ゆるい視点でメルマガを執筆しています。どうぞよろしくお願いします。

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