TBの系譜
現在では伝説となっているTB-303ですが、欧米の挑戦的なミュージシャンがTB-303を見いだした当初、ダンス・ミュージックの世界の未来は誰にも予想のつかないものでした。1980年代以降、TB-303はエレクトロ・ミュージックに欠かすことのできないサウンドとして、アシッド・ハウスというジャンルを形成。以降のシーンにおいてはトラック・メイクの中で使われただけでなく、TB-303をテーマにした曲まで作成されたほどです。その小さなボディーとは裏腹に、TB-303の存在はダンス・ミュージックの歴史の中で非常に重要な意味をもっているのです。
オリジナルの再現と即戦力のサウンドを搭載
1981年に発売されたTB-303は、今なおダンス・ミュージックに欠かすことのできないベース・シンセサイザーとして愛されています。TB-3を開発するにあたり、TB-303の回路構成をパーツ単位で入念に、各回路の動作や挙動に至るまで徹底的に解析。ACBテクノロジーによってノコギリ波と矩形波からなるオシレーター、-18dB/octの梯子型ローパス・フィルター、さらにはフィルターのカットオフやレゾナンスの動作まで完全に再現しています。
TB-3には、往年のTBサウンドはもちろん、ディストーションやディレイなどのエフェクト処理された過激なサウンドも収録。オリジナルでは不可能だったサウンド・キャラクターが追加されています。
より良い操作性を求めて
TB-303の魅力的なベース・パートは、そのユニークな音色に独特のグルーヴが組み合わさって生み出されています。TB-3ではオリジナルのTB-303が持つアクセントやスライド、ステップ・シーケンサーの挙動を徹底的に再現していますが、単にオリジナルを再現するだけにとどまりません。ステップ入力やキーボード演奏、特殊な方法でのみ実現することができなかったシャッフル機能など、オリジナルのTB-303で扱いづらいとされてきた部分を解決した最良のTBを求めるべく、インターフェイスの試行錯誤を重ねてきたのです。