ソニック・ブーム
1980年代後半、先鋭的なクリエイターが未開拓だったTR-808の可能性を見出し、その後の音楽シーンを大きく変えていくことになります。808サウンドは新たな音楽ジャンルで多用され、中には808をメイン楽器として、スタイルを決定づけるサウンドとして使用されているジャンルもあるほどです。焼けるようなハイハットとスナッピーなスネア、カチカチのリムショット、独特なカウベル、そしてフロアに響くキックのサウンドは、数十年経った今でも、世界中のヒット曲や伝説のアングラ曲で聴くことができます。そして、それは今日も続いています。TR-808の影響はとても大きく、ヒット曲のクレジットに楽器名が入っていたり、808に捧げたアルバムがリリースされたり、808にちなんだバンド名を付けるバンドが登場したり、それをテーマにした長編ドキュメンタリー映画が公開されたりもしています。