Fantom-Xのポテンシャルを支えるギガ・クラスの大容量ウェーブ
Fantom-Xは、内蔵ROM128Mバイトと、エクスパンション・ボードSRXシリーズ4枚の搭載で合計384Mバイトを確保。サンプリング用メモリーは標準32Mバイトを内蔵し、DIMMを増設することで最大544Mバイトまで拡張可能。これにより、レコーディング時間は実にモノラル約107分を実現。そして、ウェーブ・メモリー総計は大容量928Mバイトに。このギガに肉薄する巨大なウェーブ空間が、Fantom-Xの驚異のポテンシャルを支えます。
オーディオとMIDIを統合。新開発音源LSIを搭載したサウンド・エンジン
Fantom-Xは、シンセサイザーとサンプラーの境界をなくすことで縦横無尽の音づくりを可能にします。内蔵ウェーブはもちろん、サンプリングした波形やパソコンから転送した波形も同様にシンセサイズの素材として使用可能。さらに、SRXシリーズも4枚(256Mバイト)まで搭載でき、即戦力の高品位ウェーブを拡張することができます。
また、シーケンサーを内蔵しているFantom- Xは、時間の概念においても従来のサンプラーを超える優れた操作性を実現しています。サンプリングや転送されたオーディオ・フレーズを、シーケンサーの現在のテンポに自動的に合わせ込むことができるAUTO SYNC機能を搭載。さまざまな制約や面倒な作業にとらわれることなく、音づくりや演奏に集中できる、プレイヤー/コンポーザー主体に設計されたシンセサイザーです。
また、Fantom-X用に新開発された音源LSIを搭載することで、業界最高水準の最大同時発音数128音を実現。ストレス・フリーで演奏や曲づくりに専念することができます。
88鍵マルチ・サンプリングによる至高のピアノ波形を搭載
Fantom-Xは、あらゆる音楽でベーシックなサウンドとして使われるピアノ・サウンドに、極めて高い臨場感とアコースティック楽器のリアリティを追求しました。プロのサウンド・エンジニアによる録音で実現した88鍵マルチ・サンプル・ピアノ波形を搭載。88鍵それぞれのマルチ・ポイントに加え、4段ベロシティー・スイッチ、ステレオによるサンプルを収録しました。88(鍵)×4(ベロシティー・スイッチ)×2(ステレオ)=704個にもおよぶサンプルで構成された贅沢なピアノ波形は、シンセサイザーとしては他に類を見ない最高品質のピアノ・サウンドを実現しています。
このほかにも、ストリングスやナイロン・ギター、ドラム、ベースなど、ベーシックな楽器音色を中心に、大容量メモリーをふんだんに利用した「質」の高いサンプルを搭載。また、Fantom-Sシリーズに搭載されていた音色をすべて継承することで音色の互換性も実現しています。
シンセサイザー初の大型カラーLCDを搭載
Fantom-Xは、シンセサイザーとしては世界初となる大型カラーLCDを搭載。演奏時や音色エディット時、サンプリング編集時、音楽制作時など、格段に高い視認性と優れた操作感を実現しています。
また、頻繁に使用する画面は、ブックマーク機能で簡単に登録が可能。パッド操作により、モードに関係なく瞬時に目的の画面を呼び出すことができます。
スキップ・バック・サンプリング機能も搭載した本格派サンプラー部
Fantom-Xは、Fantom-Sシリーズで好評のスキップ・バック・サンプリング機能を搭載。ボタンを押すだけで過去に遡ってサンプリング。プレイし終わったフレーズやサウンドを逃すことなく記録することができます。
また、Fantom-Xのサンプラー部は、専用機に匹敵する本格派。サンプリング/リサンプリング機能はもちろん、AUTO SYNC機能をはじめとする実践的な機能を満載。波形エディットも大型カラーLCDによるグラフィカルな環境で緻密な操作が行えます。
USBによるパソコンとの連携。PCカードによるストレージにも対応
Fantom-Xは、USBケーブルで簡単にパソコンと接続可能。Fantom-Xでサンプリングしたウェーブをパソコンに転送・編集したり、サンプリングCDなどのウェーブをパソコンからFantom-Xへ転送することもできます。また、USB-MIDIでパソコン側のシーケンス・ソフト/DAWアプリケーションによる音楽制作も可能です。
さらに、データ・ストレージ用にPCカード・スロットも装備しています。カード・アダプターを使用することで、スマートメディアやコンパクトフラッシュなど、多彩なメディアに対応。コンパクトフラッシュ使用時には、最大1Gバイトまでのデータを保存できます。
ピアノ・モード、ライブ・セッティング機能も搭載
Fantom-Xは、ボタン1つで瞬時にピアノ/エレピ専用機になるピアノ・モードを装備。豪華なグランド・ピアノやリアルなエレピ音色を簡単に呼び出せます。しかも、グランド・ピアノの大屋根の開閉や、エレピに最適化された専用エフェクトも自在に設定できます。
また、ライブ・セッティング機能を使えば、パッチ、リズム・セット、パフォーマンスなど、ライブ用のセッティングを瞬時に呼び出すことができます。音色切り換えだけでなく、テキスト・ファイルを進行表として取り込んで大型カラーLCDに表示することができるので、ライブ・ステージでも演奏に専念できます。
Fantom-Sシリーズの好評機能は全て継承
Fantom-Xは、Fantom-Sシリーズの持つ優れた機能をすべて継承しています。RECボタンを押すだけですぐにレコーディングを開始できる16トラック・シーケンサーや、パッドを叩くことでサンプリング・サウンドをタイミングよくプレイできるダイナミック・パッド・バンク、シーケンサーで作成した音楽の最終仕上げに威力を発揮するマスタリング機能、DV-7PRをはじめとする映像機器をリアルタイムにコントロールできるV-LINK機能、基本音色を主体とした音楽制作/演奏が行えるGM/GM2対応など、シンセサイザーとしての高い基本性能を備えています。
また、Fantom-Xの音づくりをサポートするエディター/ライブラリアンも付属。パソコンの画面でより多くのパラメーター・セッティングを確認しながら、効率的に音づくりが行えます。
ステレオ8トラックのオーディオ・トラックを追加
Fantom-X Audio Track Expansionでは、メモリー上に録音可能なステレオ8トラックのオーディオ・トラックが追加されます。従来のシンセ/サンプラーをシーケンサーでドライブする制作スタイルに加え、ボーカルやギターなどのオーディオ・パートをそのままレコーディングすることができます。
Fantom-Xのディスプレイ表示もミキサー/レコーダー・ライクで直感的な操作が行えます。さらにリアルタイム・タイムストレッチ/エディットも可能。演奏中にオーディオ・トラックのフレーズをリアルタイムにエディットすることもできます。
オーディオ・トラックが追加されたことにより、既存のシーケンサーの16MIDIトラック+8オーディオ・トラックを組み合わせた自在な楽曲制作が可能になります。
サンプリングした音をすぐに演奏可能
新機能のサンプル・オート・パッチで、サンプリングしたオーディオをすぐにパッチとして演奏できるようになりました。サンプルをパッチにアサインする必要がなくなるため、その場でサンプリングしたサウンドを使ったパフォーマンスも可能になります。
また、Fantom-X本体でのマルチサンプルの編集や、サンプル・ゲインの変更も可能に。新規パッチも追加されたことにより、サウンド・バリエーションや演奏時のパフォーマンスもより幅広くなりました。
Fantom-X Editorで効率アップ
パソコンの大画面を活かしてサンプル・エディットを繰り広げることができるFantom-Xサンプル・エディター、マルチサンプルの作成が可能なマルチサンプル・エディター、S-700シリーズのCD-ROMライブラリーを読み込み可能なS-700サンプル・コンバーターと3つのツールを追加。従来のパッチ・エディター、ライブラリアンと合わせ5つのツールとなり、より緻密で効率的な編集が可能になります。
アクセサリ
SRXシリーズ
SRXシリーズは、好評のSR-JV80シリーズのコンセプトを受け継ぐ、XVシリーズ対応の新ウェーブ・エクスパンション・ボードです。既存のシンセサイザー用音色ライブラリーのなかで最高のメモリー容量(64Mバイト)を誇り、高品位なサウンドを贅沢に収録しています。
●SRX-01 "Dynamic Drum Kits"
●SRX-02 "Concert Piano"
●SRX-03 "Studio SRX"
●SRX-04 "Symphonique Strings"
●SRX-05 "Supreme Dance"
●SRX-06 "Complete Orchestra"(SR-JV80 Collection Vol.1)
●SRX-07 "Ultimate Keys"(SR-JV80 Collection Vol.2)
●SRX-08 "Platinum Trax"(SR-JV80 Collection Vol.3)
●SRX-09 "World Collection"(SR-JV80 Collection Vol.4)
●SRX-10 "Big Brass Ensemble"
●SRX-11 "Complete Piano"
●SRX-12 "Classic EPs"